Instagramリールの台本を外注するかAIで内製するかは、「月に何本投稿するか」と「台本の型を社内に残したいか」で決まります。結論から言うと、月に数本程度なら外注でも総額は小さく、週2本以上のペースで続けるなら、AIで下書きを作って人が仕上げる内製のほうが、1本あたりの費用と待ち時間を抑えやすくなります。迷う場合は、普段の投稿はAIで下書きし、外せない1本だけ外注する併用から始めるのが現実的です。
この記事では、外注先ごとの費用の目安、AIで内製する場合の工数と費用感、投稿本数別の判断基準、併用の進め方を順に解説します。
リール台本の外注先と費用の目安
台本作成の代行やライターへの依頼など、外注先は大きく3つに分けられます。一般に公開されている料金情報の範囲では、台本1本あたりの目安は次のとおりです(金額はあくまで目安で、依頼内容によって変わります)。
| 依頼先 |
特徴 |
台本1本の目安 |
| クラウドソーシングの個人ライター |
実績を見て選べる。経験や得意ジャンルで単価に幅がある |
数千円〜1万5千円程度 |
| 台本作成を受ける代行会社・制作会社 |
構成や競合リサーチ込みのことがある。月の本数を決めるパッケージも多い |
1万円〜3万円程度 |
| 運用代行のパッケージ |
企画・撮影・編集・投稿とまとめて依頼する。台本単体の金額は出にくい |
月額に含まれる |
台本は文章で納品されるため、費用の見方はTikTokと共通する部分が多くあります。台本単体の費用はTikTok台本の外注費用相場、撮影・編集まで含めた費用はInstagram運用代行の費用相場で整理しています。
同じ依頼でも、金額は次の要因で変わります。
- リサーチの有無: 競合分析や商材理解まで頼むと、単価が上がりやすくなります。
- 修正回数: 回数の上限と、超えた場合の追加費用を確認します。
- 本数と契約期間: 単発より、月の本数を決めた継続契約のほうが1本あたりは下がりやすくなります。
- 納期: 短納期は追加費用になることがあります。
- ジャンル: 広告表現のルール(薬機法や景品表示法など)が関わる美容・健康・金融などは、確認の手間が増えて単価が上がりやすくなります。
AIで内製する場合の工数と費用感
ChatGPTなどの汎用AIには無料プランがあるものもあり(プランや利用上限は提供元で確認してください)、ツール代だけを見れば外注より小さく済みます。ただし、費用の中心は担当者の作業時間に移ります。AIが得意なのは、フックの複数案出しと、本編・CTAの下書きです。次の作業は、人が担います。
- 業種・ターゲット・訴求・トーン・尺を、AIに伝える
- 出てきた案から選び、価格・実績・数字などの事実を確認する
- 声に出して読み、書き言葉を話し言葉に直す
- 秒数・テロップ・映像に落とし込む
外注と内製の費用は、次の式で比べると、見えにくいコストまで含めて判断できます。
外注の1本あたり = 見積もりの単価 + 依頼・確認・修正にかける社内の時間 × 時給
内製の1本あたり = 作業時間 × 時給 + ツール利用料 ÷ 月の本数
最初の数本は、実際にかかった時間を記録して、自社の数字で試算してください。型(フック→本編→CTA)が固まるほど内製の作業時間は短くなり、ツール利用料のような固定費は、本数が増えるほど1本あたりに薄まります。一方、外注は継続契約で単価が下がることはあっても、総額は本数に応じて増えていきます。
外注とAIの比較|投稿本数別の判断基準
まず、外注と、AIで下書きして人が仕上げる内製を、観点別に比べます。
| 観点 |
外注 |
AIで内製(人が仕上げる) |
| 費用の増え方 |
本数に比例して増える |
型ができれば、増え方は緩やか |
| 初動の速さ |
依頼から納品までのやり取りが必要 |
その日のうちに下書きを作れる |
| 品質の安定 |
ライターの実績次第。リールの経験がないと型が合わないことがある |
型を決めれば揃えやすいが、確認は人が行う |
| ノウハウの蓄積 |
社内に残りにくい |
型と判断基準が社内に残る |
| 担当者の負担 |
依頼・確認・修正 |
条件の入力、選定、事実確認、声出し |
次に、月の投稿本数ごとの目安です。区切りの数字は目安で、外注の単価や担当者の人件費で変わります。
| 月の投稿本数の目安 |
向きやすい進め方 |
理由 |
| 月4本前後まで |
外注、または汎用AIで下書き |
外注の総額が小さく、型づくりの手間が見合いにくい |
| 月8〜16本前後(週2〜4本) |
AIで下書きし、社内で仕上げる。重要な回だけ外注 |
外注の総額が膨らみやすく、型を社内に残す効果も大きい |
| 月20本以上 |
AIでの内製を前提に、テンプレートやツールで仕組み化 |
外注では納期の調整と費用の負担が重くなりやすい |
本数に加えて、「台本の型を社内に残したいか」と「確認・修正に時間を割ける担当者がいるか」も確認します。どちらも「はい」なら内製、担当者を確保できないなら外注の比重を上げる、という判断になります。
外注とAIを併用する進め方
併用は、次の順で始めると無理がありません。
- 台本の型を決める: フック→本編→CTAの構成と、秒数・セリフ・テロップ・映像の4列で書く形式をそろえます。型はInstagramリールの台本・構成の作り方で紹介しています。
- AIで下書きを作る: 条件を伝えてフックを5案ほど出し、採用した案から本編とCTAを作ります。プロンプトの考え方は、TikTok向けですがTikTok台本はAIで作れる?ChatGPTと専用ツールの違いで解説しており、リールにも応用できます。
- 人が仕上げる: 声に出して読み、事実関係を確認します。公式FAQ(Instagram for Creators)はリールの冒頭3秒で関心を引くことを勧めているため、フックは特に念入りに見直します。
- 外せない回だけ外注する: 商品の訴求やキャンペーンなど、成果への影響が大きい回を外注し、納品された台本は「お手本」として型に取り込みます。
外注に出すときは、ターゲット・訴求ポイント・NG表現・過去に反応が良かった投稿・台本の型を渡し、修正回数と納品後の利用範囲(権利の扱い)を先に決めておくと、ミスマッチを防ぎやすくなります。Instagramでは保存やシェアが多い投稿が新規リーチにつながりやすいと一般に言われているため、本編を番号やリストで見せることと、CTAを1つに絞ることも依頼文に書いておきます。
台本づくりをツールで仕組み化する選択肢
投稿本数が増えるほど、台本づくりの課題は単価より、毎回の手間と担当者による質のばらつきに移ります。競合の型を調べ、フックの複数案を出し、本編とCTAを書き、声に出して直す工程を手作業で回すと、担当が変わるたびに質が揃わなくなるためです。
この工程をツールで仕組み化する選択肢として、当社のSNS Dirシリーズがあります。TikTok向けのTKDirとYouTube向けのYT Directorを先行して提供しており、Instagram向けは準備中です。TKDirには、競合リサーチやチャンネルコンセプト設計に加えて、フックの複数案・本編・CTAを含むAI台本の生成機能があります。YT Directorは、競合の型の抽出から台本、サムネイルまでをつなげる設計で、台本だけを切り出さず、前後の工程と一つの流れで扱う考え方です。Instagram向けがすぐ使えるわけではないため、当面は上記の進め方で型と判断基準を社内に残しておくと、ツールを導入するときにも移行しやすくなります。概要はSNS Dirで紹介しています。
よくある質問
リール台本の外注は1本いくらが目安ですか?
一般に公開されている料金情報の範囲では、クラウドソーシングの個人ライターで数千円〜1万5千円程度、代行会社の台本作成で1万円〜3万円程度が目安です。リサーチの有無、修正回数、納期、ジャンルで変わるため、見積もりで含まれる範囲を確認してください。
AIで作った台本は、そのまま投稿しても問題ありませんか?
おすすめしません。AIの文章は書き言葉に寄りやすく、価格や実績などの事実が不正確なこともあります。声に出して直し、事実関係を確認してから使ってください。広告表現のルールが関わるジャンルは、特に人の最終確認が必要です。
外注からAIでの内製に切り替えるタイミングはいつですか?
目安は、月の本数が増えて外注の総額が重くなったとき、納期待ちで投稿が止まるようになったとき、台本の型を社内に残したいと考えたときです。全部を一度に切り替えず、普段の投稿から先にAIで下書きし、外注は重要な回に絞る形で移すと、品質の落ち込みを避けやすくなります。